安全JAWSちゃんのハートLetter
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こんにゃくメンタル

ギフト商品の企画・販売からテーマパーク事業まで手掛ける株式会社サンリオが自社キャラクターの人気投票である「第30回キャラクター大賞」を実施し、今年6月にその結果が発表されました。その結果で第4位になったキャラクターが「ぐでたま」です。

「ぐでたま」は2013年に誕生し、昨年の「第29回キャラクター大賞」で は初登場で第7位になっている人気キャラクターで、キティやミッキーなどの 動物キャラクターや地域の名所や名物をデフォルメしたような「ゆるキャラ」 が人気のある中で、生卵の黄身と白身という珍しい「食べキャラ」です。また、
「だりぃ」や「ホントムリだから」などのやる気のないネガティブな言動が特 徴的な異色なキャラクターで、そのセリフやメッセージが本になって発売され
ています。その本の中には「ぐでたま」のこんな紹介があります。

味、つや、弾力、栄養価、バリエーション豊富な調理法など、さまざまな点に
おいては優秀ですが、ただ食べられるだけの運命に絶望し、競争社会で生きることをあきらめている。その姿は、まるで優秀なのにもかかわらず不景気な現 代社会に絶望し、就活もせずうだうだ家でネットしている、ゆとり世代の若者のよう。ゆでるもよし、焼くもよし、生のままでもよし。いろんな調理法があるけれど、ぐでぐでやる気のないたまごなのだ。(大和書房「ぐでたま哲学」)

あー、しんどい。欲を持ったら「質素であれ」と叱られ、持たなかったら、 「貪欲になれ」とあおられる。お酒を飲めば、「健康に悪い」とたしなめられ、 断れば、「付き合いが悪い」となじられる。〜(中略)〜世の中は矛盾に満ち ていて、世間はとっても渡りにくい。でも、忘れないでください。ふと立ち止 まりたくなったとき、すべてを放り出して逃げたくなったとき、あなたの下に は、こんな「ぐでたま」がいることを・・・。(大和書房「ぐでたま哲学2」)

「ぐでたま」は、基本的には生卵のキャラクターですが、ゆで卵や目玉焼きや 温泉卵に変化したり、時にはオムレツ、茶わん蒸し、だし巻き玉子の寿司、マヨネーズ、カステラ、プリンなどにも変身します。それぞれキャラクターのやる気のないセリフがこころを癒してくれます。中でも、私が一番お気に入りなのが玉子豆腐のキャラクター「おとうふメンタル」です。

「おとうふメンタル」はもともと、あるアニメの登場人物が精神的に弱いこと
に対して「豆腐メンタル」と呼ばれたことをきっかけに、SNSなどで「豆腐 メンタルで仕事についていけない」などとつぶやかれるようになり、使われは
じめた言葉だと思われます。まるで豆腐のように非常に弱い精神状態を指す言葉ですが、ぐでたまの「おとうふメンタル」も、少し箸でつつかれるだけで、脆く崩れてしまいそうな癒しのキャラクターです。

「おとうふメンタル」は食べキャラとして見る分には癒しになりますが、自分
のこころがちょっとした不安やプレッシャーによって壊れてしまう「おとうふ メンタル」では、仕事や生活で毎日ストレスを感じてしまいます。かといって、
どんな不安やプレッシャーでも壊れない鋼鉄のような「こうてつメンタル」の
こころを持っていたとしても、人のこころの弱さが理解できずに、仕事や生活での人間関係で苦労するでしょう。

私が理想とするのは、一見豆腐のように柔らかそうに見えるが、どんな不安やプレッシャーでも柔軟に対応できる蒟蒻のような「こんにゃくメンタル」を持
つことだと思います。みなさんも自分が困難な状況や逆境に置かれたときに、その不安やプレッシャーをはね返すような硬い「こうてつメンタル」ではなく、不安やプレッシャーを柔軟にしなやかに受け流して、人間関係でストレスを感 じない「こんにゃくメンタル」を持つようにしましょう(終)。

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