チョコレートの発祥の地は紀元前2000年頃メソアメリカと言われています。マヤ文明の象形文字にはカカオを表すものもあり、当時のカカオは宗教や貨幣、薬といった様々な取り入れ方をされていました。
16世紀の初めメキシコで、アステカの皇帝モンテスマがチョコレートを飲みはじめたといわれています。
当時はお菓子というより、薬として扱われていました。カカオ豆をドロドロになるまで すりつぶした飲み物を「エクソコアルト」と呼び、これは とうもろこしの粉やバニラ、トウガラシなどのスパイスを 加えたもので相当苦く、不老長寿の薬とされていました。
ヨーロッパ人がチョコレート(カカオ)に出会ったのは、コロンブスがアメリカ大陸を発見した1429年と言われていますが、あまり価値がないと思ったのか持ち帰ることはありませんでした。
その後、1521年にアステカ帝国を征服したスペイン人、エルナン・コルテスが、飲むチョコレートに出会います。これをスペイン国王に、様々な効能がると献上したことからスペインに伝わります。チョコレートはメキシコからスペインへ運ばれて、長い年月を経て世界中に広がりました。
日本にチョコレートが伝わったのは、江戸時代と言われています。明治時代になり、チョコレートは輸入されるようになります。この頃は、贅沢品であり庶民には手の届かないものでした。
日本で最初にチョコレートを加工製造したのは1878年、米津風月堂(現・東京風月堂)です。原料チョコレートを輸入し、欧州の菓子職人が加工製造しました。
1899年には森永西洋菓子製造所(現・森永製菓)がチョコレートクリームの製造販売を開始します。1926年には明治製菓(現・明治)もチョコレートの一貫製造を開始。「明治ミルクチョコレート」を発売します。日本のチョコレートは森永製菓、明治製菓により生産、消費ともに加速されていきました。
近頃の研究では、カカオポリフェノールの摂取により、精神的に活動的になる効果が期待できることがわかりました。甘いチョコレートもありますが、健康を重視したチョコレートも販売されています。チョコレートに含まれているポリフェノールを取り入れ、健康レベルを上げていきましょう。
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チョコレートの栄養成分はカカオポリフェノールがなんといっても注目されています。
ポリフェノールといえば赤ワインにが有名ですが、なんとカカオポリフェノールは16.3倍含まれています。
ポリフェノールは体の錆をとり、美容と健康に大きな力を発揮してくれます。
また高血圧予防、動脈硬化の予防にもこれはカカオに含まれるポリフェノールが血管の詰まりを防ぎ、しなやかにしてくれるからだと考えられています。
肌老化の原因のひとつである「活性酸素」が引き起こすトラブルを防ぐことが期待されています。カカオポリフェノールは、この活性酸素を生み出すさまざまな因子の働きを抑制することが報告されています。さらに脳カカオポリフェノールは、加齢とともに記憶や学習などの認知機能が低下に、脳の栄養といわれる「BDNF」に働きかけ、認知機能を高められる可能性があります。
カカオに含まれる植物繊維は板チョコ1枚には約2gもの食物繊維が含まれています。便通をよくする方法には、便のかさを増すことと、腸内環境を整えることがあげられます。世界で初めて抽出に成功したカカオプロテインの消化されにくい性質(難消化性)には便通改善の働きが期待されます。便通を改善し肌荒れを防いで、肥満防止や大腸ガン予防にも効果的です。
また、ビタミンEやナイアシンなどのビタミン類や、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、リンなどのミネラルも含まれています。
特にカルシウムとマグネシウムのバランスが良いのが注目されています(カルシウム/マグネシウム比が崩れると心臓病や高血圧のリスクが高まることが報告されています)。
テオブロミンという
大脳を刺激して集中力や記憶力、思考力を高め、気力をUPさせる栄養も含まれています。カフェインと同様の覚醒効果がありますが、カフェインよりも緩やかに作用します。自律神経を調節する作用もあるので、緊張を和らげリラックスさせる効果もあります。
ブドウ糖は、
脳にとって最も効率の良い栄養であり、脳の神経伝達物質アセチルコリン生成の手助けもします。
気分を落ち着け安定させるセロトニン分泌作用も促します。
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■チョコレートに含まれる健康成分 |
<ポリフェノール> 抗酸化作用/動脈硬化防止/抗酸化作用
<テオブロミン> 自律神経向上/記憶力アップ/思考力アップ/リラックス効果
<ナイアシン> エネルギー産出の補助/皮膚や粘膜の生成補助
<植物繊維> 便秘解消/肥満防止/
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