桜餅でおなじみの道明寺粉(どうみょうじこ)。
名前に”寺”がつく不思議な名前ですが、起源となるのは、大阪府の藤井寺の道明寺から来ています。菅原道真公の伯母上が、この寺に住んで居られ、道真公が築紫に左遷された後、
毎日、伯母の覚寿尼が九州に向ってお供へされたご飯のおさがりを、分かち与へたが、これをこれをいただくと病気がなほるといふのが評判となり、希望者が多くなるにつれてあらかじめ乾燥、貯蔵するようになったのが糒のはじまりで、千年以上前の事です。
道明寺粉は、水洗いしたもち米を水に漬け、蒸した後乾燥させたものです。全粒、2ツ割れ、3ツ割れ、4ツ割れ、5ツ割れの5つの粗さに分類され、粗いものはもちもちとつぶつぶ、両方の食感を楽しむことができます。
和菓子作りに欠かせない材料の一つです。桜餅から椿餅、おはぎ、あるいはみぞれ羹(道明寺羹)など、幅広く使われています。
関西風の桜餅は、関東の桜餅と同様に桜の葉で外側を包んだものですが中身が異なります。関東風はあんをクレープのような生地で包むのに対し、関西風は道明寺粉で作ったお餅で包みます。
道明寺粉はもち米を粗く砕いて作られており、蒸しあげるとその食感は餅でもなく、コメでもなく独特な食感となります。もっちりとして、つぶつぶが感じられ、つるっとしています。道明寺粉はもち米を砕いたものなので、特徴がよく出ているということです。和菓子作りの他に、シュウマイの皮の代用にしたり、天ぷらの衣の仕上げに使えばつぶつぶ食感がアクセントになりとなり、今では和菓子以外にも多く使われています。
または、道明寺粉を鍋にいれて煎じていくとあられになります。
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道明寺粉は、原料がもち米なので、同じ栄養成分です。糖質をたくさん含んでいるので、代謝を助けエネルギーをつくり出し疲労回復に役立ちます。
ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、葉酸などのビタミン類も含まれています。
ビタミンB1や細胞の新陳代謝を促進し、皮ふや粘膜の機能維持や成長に役立ちます。ビタミンB2は皮ふや粘ナイアシンは、水溶性ビタミンの一種です。三大栄養素である糖質、脂質、たんぱく質の代謝によりエネルギーをつくり出す過程で働く酵素を補助する必要不可欠なビタミンです。皮ふや粘膜の健康維持をサポートしたり、脳神経を正常に働かせるのに役立ちます。膜の健康維持をサポートします。
葉酸は、細胞の生まれ変わりや、新しい赤血球をつくり出すために欠かせない栄養素です。特に、細胞増殖が盛んな胎児の正常な発育のために必要な成分です。葉酸が不足すると貧血になったり、妊娠初期の女性の胎児に影響を及ぼし、神経管閉鎖障害の危険が高まります。
そして、良質なタンパク質や食物繊維も含むまれています。
食物繊維は、人の消化酵素では消化することのできない成分です。セルロースのように水に溶けない不溶性食物繊維と果物に多く含まれるペクチンのように水に溶ける水溶性食物繊維とがあります。食物繊維は、便秘の改善や心筋梗塞、糖尿病、肥満などの生活習慣病の予防に役立ちます。 |
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■道明寺粉に含まれる健康成分 |
<ビタミンB1> 糖質をたすけエネルギーを生成、糖質の栄養源とする脳細胞、神経の機能促進
<葉酸> 貧血予防/細胞の生成/
<ナイアシン> エネルギー産出の補助/皮膚や粘膜の生成補助
<植物繊維> 便秘解消/肥満防止/糖尿病防止/生活習慣病予防
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