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職場における健康教育
労働衛生は作業環境の中で健康を守る措置を講ずるものであることを考えればむしろ病気になってからのことより、労働条件に対する配慮が重要で、日常の作業を通じて教育する必要があります。健康教育に限らず、職場におけるすべての教育に通じる重要なことは、教えるということより育て実施させることが主体となります。
1.作業に起因する健康障害を防止するため、日常の仕事を通じての健康教育を行います。

(1)比較的重い物などを連続して取り扱う作業など局部疲労が蓄積されやすい作業は、別の作業とのローテーションを行う。

(2)粉塵作業での防塵マスクあるいは塗装作業での防塵マスクなど、特別に決めた保護具を装着する必要のある職場では、有害業務に関する作業マニュアルを作成しマニュアル通り作業させる。

(3)新人は一般に作業になれていないので、腰や足の痛み等を訴えることがあるので、本人と対話し、私たちや先輩の対応の経験などの助言を行う。

(4)朝礼や作業にあたってのミーティング時には、従業員の顔色や体調などもよく 観察しながら対話を行い、作業の分担や役割などについて適切な指導を行う。

2.従業員の中に疾病者がいるかどうかを知り、該当する人に対しては作業の適正な配置や、労務面での適格な指導や対応を行います。
3.特に身体の調子が悪くもないのに休みがちであるとか、ふさぎ込むことが多いと見られる従業員から、悩みごとを相談できる体制を整えます。
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健康管理体制の整備・健康診断の実施
労働者の安全と健康を守るための「労働安全衛生法」において、経営者に対して「1年に1回、定期的に健康診断を実施」することを義務づけています。
健康管理は他人に勧められてやるものではなく、あくまでも個人の日常生活の中の一部として行われるものであり、自助努力を継続して行い、『自分の身体は自分で守る』ことが必要です。
1.産業医及び衛生管理者の任命
  • ●労働者の健康管理のため、事業者において選任した産業医及び衛生管理者に健康管理に関する職務を適切に行わせる。
  • ●産業医を選任する義務のない事業場(常時50人未満の労働者を使用する事業場)では、地域産業保護センターの産業保健サービスを活用する。
地域保健センター http://www.rofuku.go.jp/sanpo/index.html
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2.衛生委員会等の設置

●衛生委員会において「長時間にわたる労働による労働者の健康障害の防止を図るための対策の樹立に関すること」をはじめ健康管理について適切に調査審議する。

労働安全衛生法では、脳・心臓疾患の発症を予防するため、長時間にわたる労働により疲労の蓄積した労働者に対して、労働者の申し出により、面接指導が義務づけられており、法定の40時間を越える1週間当たりの労働時間が1ヶ月当たり100時間を超え、または2〜6ヶ月平均で80時間を越える人は要監視者となる。

面接指導は労働者数50人以下の小規模事業所にも義務づけられています。

長時間労働者への医師による
面接指導制度について
平成18年4月〜、
小規模事業所は平成20年4月〜
PDF
面接の流れ
長時間労働者への医師による
面接指導制度について
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3.健康診断の実施
  • ●健康診断は過重労働などによる健康障害を防止するための基礎である。
  • ●労働者に対し、1年以内に1回の定期健康診断を実施する。
    >>自動車総連安全HP健康マネジメント"健康診断結果を必ず確認しよう"
  • ●深夜業(午後10時から午前5時までの間に働くこと)と特定業務従事者(著しい暑熱・寒冷・振動・強烈な騒音・重量物取り扱い・有害ガス取り扱い等)は、6ヶ月以内に1回の健康診断を実施する。
  • ●なお、深夜業に従事する労働者は、年2回の法定健康診断に加え自発的に健康診断を受診する場合には自発的健康診断受診助成金制度を利用できる。

    >>自発的健康診断助成制度のご案内(労働者健康福祉機構)
    又はお近くの都道府県産業保健推進センターまで

  • ●血圧等一定の健康診断項目に異常がある場合は、労働者の請求に基づき労災保険制度による「二次健康診断等の給付制度」を活用する。
二次健康診断等給付の請求手続 (厚生労働省) 平成20年3月31日 PDF
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4.健康診断の事後措置
  • ●有所見者については、健康保持のために必要な措置について医師の意見を聴き、事後措置を講じなければならない。
  • ●就業上の措置として労働者に応じて、就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業日数の減少などをする。
  • ●作業環境測定を実施し、その結果に基づき必要な場合は設備の改修や、防音装置などを行う。
  • ●健康診断の結果は所定の様式により5年間保存する。
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健康の維持増進
〜働く人の心と体の健康づくり〜THP(平成19年11月30日改正)
※THPとは
トータル・ヘルスプロモーション・プランの略称で、労働安全衛生法に基づき、すべての人を対象に心とからだの両面からトータルな健康づくりを目指した運動です。
いまでは健康管理の目的は「病気の早期発見や治療」から「健康な人をより健康に」と移りつつあります。健康診断で、異常なしと判定された人にも、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の予備軍といわれる人が多く含まれます。
THPでは、個人の食生活の見直し、継続的で計画的な健康づくりをすすめることで、働く人がより健康になることを目標とします。
職場における心身両面にわたる健康づくり
(「事業場における労働者の健康保持増進のための指針」)
平成19年
11月30日改正
PDF
THPの事業場が行う健康保持推進
THPの事業場が行う健康保持推進
>>これからもいつまでも健康づくり THP 教材一覧(中央労働災害防止協会)
・職場におけるメンタルヘルス対策・過重労働による健康障害防止対策
・心身両面にわたる健康づくり(THP)-厚生労働省-
>>職場におけるメンタルヘルス対策・過重労働対策・心身両面にわたる健康づくり
>>自動車総連安全衛生HP  健康マネジメント
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