冬の白野菜(白菜、大根、ネギ、カリフラワー、カブ、レンコンなど)は、やわらかな印象がありますが寒さに耐える力をもっているように、パワーが凝縮されています。その代表が白菜。白菜の出身地は、中国の青島(チンタオ)、英語でチャイニーズキャベツといい、日本には明治初年にやってきました。日清・日露戦争に従軍した日本の農村出身者の兵士が大陸で白菜を初めて食べ、あまりのおいしさに種を持ち帰り、全国的に広まったといわれています。
冬の白野菜は、緑黄色野菜より栄養価が少ないとされていましたが、近年では秘めたパワーが解明されつつあります。寒ければ寒いほど甘さを増し、魅力を増します。「霜降り白菜」は霜の冷たさが白菜に危機感を持たせ、強い葉を結束し、葉にたっぷりと水分を溜め込み、でんぷんをショ糖に変えて甘味を増していきます。
中国では、白菜は、豆腐、大根とともに「養生三宝」と古来よりよばれているそうです。栄養価が高いと扱われていました。日本でも、冬になると鍋料理や煮物など、白菜などの白野菜をとることが多くなります。これは、免疫力を高めるため、風邪の予防など先人の知恵であったともいえます。温かいお鍋を囲むことは、心もあたたまりますね。
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