「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、なずな、すずしろ、これぞ七草」とうたわれる春の七草。”すずな”はかぶのこと。”すずしろ”はだいこん。よく並んで語られ、だいこんに似ていることから、その仲間と思われがちですが、
かぶは同じアブラナ科でもはくさい、こまつななどと祖先を共にする野菜です。
1000年以上も前に渡来し、
日本では最も古い歴史をもつ野菜のひとつで、「古事記」「日本書紀」にも記述があります。
品種はおおまかに東西で分かれており、東日本には耐寒性のあるヨーロッパ型の小型のものが多く、西日本ではアジア型の中型から大型のものが多く栽培されています。日本全国各地に、約80もの品種があり、そのなかには地域独特の在来品種も数多くあります
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主な品種をあげると、千枚漬けにする京都特産の「聖護院かぶ」、皮が赤い飛騨高山地方の「紅かぶ」など、一方、全国的に出回っている白いカブは東京産の「金町小かぶ」を品種改良したものです。最近では生食向きの「サラダかぶ」も出回っています。
かぶはだいこん同様に煮物、漬物、蒸し物といろいろな調理法があります。アクが少ないので和・洋どちらの調理にも適しています。かぶのかわいらしい形をそのままつかったり、色の美しさをつかって、いろいろな料理を楽しみましょう。
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