梨は、日本で栽培される果物の中でも歴史が古く、弥生時代頃には食べられていました。また日本書紀にも栽培の記述が残っており、持統天皇の詔において五穀とともに「桑、苧、梨、栗、蕪菁」の栽培を奨励する記述があります。
現在のような甘みが強く果肉のやわらかい梨は、明治以降に発見されたり品種改良されたものです。幸水、豊水、二十世紀、新高の4品種だけで、収穫量の約9割を占めています。
なしの成分のひとつに、タンパク質分解酵素があります。生の状態ですり下ろしたものを焼肉やプルコギなどの漬け込みだれとして利用されています。タンパク分解酵素が肉を柔らかくし、また消化を助けてくれます。韓国料理はお肉が多いのに消化がよいのはなしを使っているからです。
梨の名前の由来は諸説あるようですが、梨を無しとするのを嫌い、「有りの実」と呼ぶこともあるそうです。
なしに関することばは、
梨園(りえん) - 玄宗の故事に由来するといわれ、歌舞伎界を意味する
梨の礫(つぶて) - 便りを出しても、先方からさっぱり音沙汰のないこと。
などがああります。
まだまだ、暑い日が続きます、なしは発汗で失われるイオンを補う効果、のどの乾きを癒し、熱やほてり、のぼせの解消にも効果がります。
肉料理などの後のデザートにすれば、消化をたすけ、疲れた胃腸を助けてくれます。 |