原産地はインドを中心とした地域で、古くから熱帯アジアで食用とされてきました。日本には縄文時代中期に渡来し、食用とされてきました。
じゃがいもやさつまいもが伝来する以前、芋と言えば山で採れるやまいも、里で採れるさといもだけでした。山ではなく里で栽培されていたことから『さといも』と呼ばれるようになりました。
親芋に子芋、さらに孫芋とたくさんの芋がつくことから子孫繁栄の象徴として、お正月や行事などの料理によく使われています。
食用にすることで胃腸の潰瘍予防、整腸作用、気管支炎や痰などにも有効であり、近年、ぬめり成分には脳の活性化を促す効果があるとういうこともわかってきました。
また外用薬として、古くはさといもをすり下ろしたものに小麦粉と酢を混ぜたシップは「いもぐすり」と呼ばれ、肩凝りやねんざ、打撲、筋肉痛、歯痛などに利用されていました。
東北地方(山形県や宮城県)には芋煮会(いもにかい)という季節行事があります。秋に、河川敷などの野外に里芋をつかった鍋料理を作って食べるという行事です。
山形では、巨大鍋をつかった「芋煮会フェスティバル」というのも、今年も開催されたようです。
|