最近では、すっかりサラダなども定着し人気者になっているごぼうですが、世界中で、食用にしているのは世界中で日本だけだったようです。「日本人は木の根を食べている」と驚くとか。最近では、フレンチの世界でもその独特の風味を生かした料理が作られるようになってきました。
ごぼうは、ユーラシア大陸の北部に広く野生しています。すでに10世紀以前に、中国から薬草として渡来していたといわれます。日本には縄文時代に渡来したようです。ゴボウを野菜として利用するようになったのは、平安時代からです。そして江戸時代には日本全国で栽培され、代表的な庶民の野菜のひとつになりました。
地味なごぼうが最近は低カロリー、ヘルシー食品として大変身しています。ごぼうサラダなど洋風アレンジが人気で、消費も上向きになりました。ごぼう入りピラフやクッキーなど、女性向けの商品も開発されています。
ゴボウにまつわる食文化の違いがもたらした悲劇的な逸話として、「戦時中、外国人捕虜にゴボウを与えたところ、木の根を食べさせられたと誤解され、戦後にBC級戦犯として虐待の罪で処罰された」というものがあります。
ごぼうに関する言葉で、「ごぼう抜き」 - リレー走や駅伝競走などで、後方からほかの選手を一気に抜き去ることをいいます。江戸時代の儒学者であり栄養学者、貝原益軒の言葉に「精根の尽きたときは、コンのついたものを食べよ」
というのもあります。
見た目が地味なごぼうですが、美容によい栄養、健康に役立つ栄養がたくさん、体のお掃除ナンバーワンの野菜です。 |