お正月のおせち料理にのひとつであるエビ。エビに込められた意味は、長いひげをはやし、ゆでたり焼いたりすると背がまるくなることから、腰が曲がるまで長生きできるようにという長寿を願いがこめられています。
エビ類は世界中に約3000種もあります。日本近海で、確認されているものは約200種ほどいます。日本はアメリカと並ぶ海老の大量消費国で、海老を東南アジアや南米、アフリカなど約50カ国から輸入をしています。
国内の天然ものは、三河湾や有明海、瀬戸内海のものが多く、実は東京湾でもクルマエビが獲れ、江戸前として人気を集めています。国内での養殖も盛んで、沖縄や鹿児島、熊本などが大きな産地となっています。
エビの種類は、大きくわけて、クルマエビ類、タラバエビ類、イセエビ類があります。
クルマエビは日本の代表的なエビで、
日本料理に多く使われ、活ものをそのまま「踊り食い」で食べるのもいいですが、車えびの場合は加熱した方が甘味が引き立ち美味しくいただけます。
タラバエビ類である甘エビは、
刺身として、甘海老の頭を取り、殻をむいて食べると 頭にはミソがあり、口で軽くすすって中のミソも堪能できます。また、
塩焼き・空揚げにして食べても何とも言えない甘味が味わえます。イセエビは中国料理、西洋料理ではよく正餐(せいさん)に用いられ、和風には刺身、蒸し物などに使われています。
漢方では体を温め、腎臓の働きを良くし、滋養強壮効果があるとされています。また海老独特の甘み成分であるアミノ酸類には血中コレステロールを下げる働きもあります。そのほか殻にはキチン質という食物繊維が豊富で免疫力アップ効果が期待でき、赤色色素のアスタキサンチンには強力な抗酸化力があるなど、うれしいヘルシー効果がいろいろあります。殻ごと食べられる小さな海老は、ぜひまるごと食べて、エビの栄養素をすべていただき、長生きできるようしましょう。
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