ホタテ貝は東北から北海道を主産地とする寒海性の貝類で、海底の海藻などに産卵し、5年で15センチ位に成長します。
ホタテの多くは養殖で、成貝になるまでに、3年かかります。産卵期は2月から3月にかけて、身がそだち、タンパク質が増えて、うまみが増すのが5月から7月にかけてです。
ボイルホタテなど卵巣が大きく膨らんだ子持ちのものは産卵時期の2月ごろに旬を迎えます。
天然物の多くは「地撒き(じまき)」といって稚貝を海にまき、自然に育てた物です。全体に白っぽい色をしているのが特徴です。動き回るので養殖物より身がしまっているといわれています。一方、養殖物は、貝殻の耳の部分に穴を開けて吊るす耳吊り式と言われる方法と、海面からロープに籠をつけてその中に入れて吊るす方法があります。どちらも天然の海に生じる栄養分を摂取するため風味や栄養成分は天然物と引けを取りません。
現在では食用の半分以上が養殖ものになっています。
ほたて(帆立)の語源は一方の殻を船にして、一方を帆のように立てて走ると信じられていたことからきています。実際は、殻を開閉し水を噴射させながら移動しています。
ホタテは甘みと旨味に富み、誰にも好まれる「貝の王様」です。この美味しい貝の味にしているのは豊富なアミノ酸のグルタミン酸です。
うま味成分も抜群ですが、小さな身に栄養もたっぷりふくまれています。詳しくは下段の「栄養」をご覧ください。
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