オカラの歴史は、 平安時代に中国から日本に豆腐作りが伝わっ たといわれ、鎌倉時代には豆腐の副産物としてのオカラがすでに利用されていたよう です。
おからは、すりつぶした大豆を加熱したものから、豆乳と「おから」ができます。呼び名は
「うのはな.きらず」などもあります。いずれもおからという絞りかすを表す名称を隠すためのものです。
栄養的には、不消化性の食物繊維が多く、大豆中の油、ビタミンB1、タンパク質、糖質なども一部残っています。直接食用にするほか、ほとんどが家畜の飼料とされています。とくに乳牛の飼料にすると、搾乳量が増えるので飼料価値が高いということで、積極的に与えられています。
おからは、そのままでは味がほとんどなく、かさかさしているので、料理の際は、植物油を使用してこくを出します。料理には、卯の花炒(い)り、卯の花和(あ)え、卯の花汁、卯の花ずしなどがあり、各地の郷土料理にみかけます。
おからは、賞味期間が短いという難点もあり、長く「産業廃棄物」とされてきたいわば“時代に取り残されてきた”食材でした。現代技術の発達で無添加のままある程度の長期保存も可能になり、昨今はおからパウダーなるものも開発されています。現代人に不足しがちな不溶性食物繊維とタンパク質などをバランスよく含有し、まさに究極の“エコ食材”として、食品への見直しが期待されているそうです。
巷では「おからダイエット」ということで注目されつつあります。カロリーが少なく、営養価が高いということもあり、料理方法もいろいろと考えられて、誰でもおいしく続けられるダイエットとして、期待が高まります。
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