ぬか漬けの“ぬか床”には、米のミネラル、植物繊維、ビタミンA、B群、E、カルシウム、リン、亜鉛、鉄とたくさんの栄養素が含まれています。
野菜をぬか漬けにすると、浸透圧で野菜の水分が抜け、“ぬか”に含まれる栄養分を吸収します。そのため、生野菜よりビタミン含有量が増えるのです!特に大根は栄養素の吸収が良く、生大根と比べると、ビタミンB1は16倍、ビタミンB2が4倍、ビタミンB6が6倍、カルシウムが2倍になるというデータもあります。
しかしながら、“ぬか”にはビタミン類の中でビタミンCだけが含まれていません。ならば、ビタミンCが豊富な野菜を選ぶのがおすすめです。
たとえば、赤ピーマン(パプリカ)は野菜の中でもビタミンCが豊富で100g中170mgものビタミンCを含有していますし、“ぬか”に漬けることで鮮やかさや甘みも増すので、最適です。ぬかにはビタミンCが含まれていませんが、漬ける野菜から摂ることができるのです。
ぬか漬けの塩分は高めではあるものの、ぬかにも野菜にもカリウムが多く含まれています。カリウムは余分な塩分を体外に排出する作用があり、適量を食べる分には塩分過多を心配する必要はありません。
ぬか床には酵素や乳酸菌も豊富です。
酵素は熱に弱く、50℃程度でその力を失ってしまいますから、生で食べるぬか漬けなら、酵素を丸ごと摂取することができます。
そして乳酸菌は、腸内環境を整える善玉菌の代表。腸の中に善玉菌が多い人は太りにくい傾向があるという研究結果があり、腸内環境が良いことがダイエットと健康の両立に役立ちます。
善玉菌の働きは、悪玉菌の増殖を抑えて腸を健康に保ち、有害物質の発生や病原性細菌の繁殖を抑える、免疫力アップ、風邪の予防、アレルギー症状の緩和、便通を良くする、肌荒れ改善、肥満予防など、全身の健康に繋がっています。 |