日本人はカレーが大好きな国民です。カレーにはたくさんのスパイスが含まれていますが、なんといってもターメリックが一番の含有量、黄金色の元でもあります。
英語名のターメリックを和訳したのがウコンですが、日本では品種によって春ウコン、秋ウコン、紫ウコンというように呼んで区別します。カレーにいれるターメリックとして使われるのは秋ウコンです。
ターメリックには、肝臓機能を高める効果があることが古くから知られていました。それいえ、「カレーライス」は「食べる漢方」とも呼ばれています。最近ではそれに加えて老化の原因である活性酸素の発生を抑える抗酸化作用があることが研究でわかってきています。それに、肝機能を高めるということから、二日酔い防止ということで多くのウコンドリンクが発売されています。お酒を飲む前1時間前に飲むと効果的ともいわれています。
老化防止と二日酔い防止なんともうれしい効果です。
ターメリックの原産はインドといわれ、紀元前からその薬効を知られていました。最近代替医療の一種として注目を浴びているインドの伝統的な医術、アーユルヴェーダの中でもターメリックについて述べられています。アーユルヴェーダには5千年の歴史があることから、インドの人々が古くからその薬効に気が付いていたことがわかります。さらに、その粉末が鮮やかな黄金色で、絹や木綿を染めるのに適していることから、神聖な植物として扱われ、冠婚葬祭でターメリックで染めた衣服を着る習慣がありました。
インドから唐の時代に中国に渡り、日本へは室町時代頃に入ってきました。ほとんど薬用として使われていました。
17世紀には沖縄で「うこん」の栽培が始まりました。
インドと日本のカレーの違いはスパイスにも表れています。
インドに「カレー」という名前の料理が存在しません。「カレー粉」も存在しません。
日本で、最もポピュラーな国民食のカレーですが、発祥の地といわれるインドのカレーとは全く違います。まず、日本ではカレーを作る際に決まったスパイスが含まれているカレー粉を使うのに対し、インドのカレーは料理ごとにさまざまな種類のスパイスをブレンドして作っているのです。
私たちが使用しているカレー粉には、「ドウガラシ」「ターメリック」「クミンシード」の3つのスパイスです。1870年代、日本軍を通じてイギリスから日本へカレーが伝わり、カレーと日本の白米を組み合わせたカレーライスが誕生し現在ヘと至ります。
ターメリックという名前はあまり表にでませんが、「カレーライス」好きな日本人にとって、最もなくてはならない香辛料です。
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