春菊の原産地はトルコやギリシャなどの地中海沿岸といわれています。ただ欧米では観賞用として用いられ、野菜として食用したのは中国です。
現在でも食用としているのは日本や中国、東南アジアなど一部の地域だけのようです。日本には室町時代までには伝わっていたとされ、江戸時代の農書「農業全書」や「菜譜」には栽培方法が記載されています。
名前の由来は、春に花が咲く菊ということから「春菊」関西では、菊の葉に似ていることから「菊菜」と呼ばれることもあります。関西では菊菜(キクナ)。新菊とも呼ばれることもあります。
春菊の種類は、地方により品種も様々で、葉の切れ込み具合によって種類が分かれます。
一年中手に入りまますが、茎や葉が柔らかくおいしい時期は11月〜3月の秋から冬に かけてです。
少々の苦みと強い香りは、好き嫌いが別れる野菜のひとつですが、たいへん栄養価の高い 緑黄色野菜です。とくに女性にはうれしい美容成分がたっぷりと含まれています。冬の季節の風邪予防の成分もたっぷりはいっていいるので、寒い季節には積極的 に摂りたい野菜です。
漢方においても古くから、のぼせを鎮めて回復力や抵抗力を高める「食べるかぜ薬」として珍重されていたようです。
さらに春菊の独特の香りは、自律神経に作用し、胃腸の働きを活発にしてくれます。内臓の働きが低下したために起こる肌荒れにも有効で、咳やたんをしずめる効果があります。
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