ふわふわとしてソフトで軽い食感の練りもの、はんぺんです。
はんぺんのふわふわを作っているのは、空気です。そのために何とも言えない食感をつくりだしています。はんぺんのもとは、スケソウダラのような白身の魚にやまいもなどのでんぷん、卵白などを加え、撹拌して空気をたくさん巻き込んで、蒸し固めてつくります。
説によると、気合いを入れた若い職人が意地になって必要以上に すり身をまぜたため、空気をたっぷり巻き込んだはんぺんが完成したそうです。
はんぺんの語源は、駿府の膳部半平が作り、「はんぺい」がなまって「はんぺん」になったという説、あるいは天正3年(1575年)の記録に「かまぼこのはへん」という記述がある。また、形が半円状や四角い方形などの呼び方から来ているという説、ハモ肉でつくる「はも餅」から来ているという説や、魚肉にやまいもを半分加えることから質を表すという説などさまざまであります。
名前の由来は諸説ありますが、室町時代の末期には、はんぺんがあったようです。
はんぺんといえば、真っ白というイメージですが、黒はんぺんというものも静岡県にあります。
江戸・明治時代までは、駿河湾を漁場とする漁師の家では、もとは、いわしやサバなどの魚をそのまま自家用にして食べていたそうですが、その後、すり鉢ですってお湯に入れて加工して食べるようになったといいます。これが黒はんぺんの始まりとも言われています。300年以上の伝統を持つ静岡県焼津市の郷土色豊かな食品です。地元焼津では黒はんぺんのことを「はんべ」とも呼び、地元で愛されている食材です。
新鮮な白身魚が主原料のはんぺんは良質なお魚のタンパク質を含み、低脂肪なのが特徴です。余分な脂肪をとらずにタンパク質をとることができます。また、消化吸収がよいので育ち盛りのお子様からお年寄りの方にもおすすめです。しかし、塩分も含まれていますので食べ過ぎには気をつけましょう。 |