からすみの栄養は、タンパク質と脂質が豊富なので、疲労回復、滋養強壮効果があります。
タンパク質は体内でアミノ酸に分解されたのち、再びアミノ酸はタンパク質に合成され、これを繰り返していきます。このサイクルを繰り返すことによりエネルギー源となります。 このタンパク質がからすみには40%含まれています。
また、体によいとされるオメガ6系の脂肪酸(γ-リノレン酸、アラキドン酸)とオメガ3系の脂肪酸(EPA、DHA)の含有量はトップクラスです。γ-リノレン酸やアラキドン酸にはLDL(悪玉)コレステロールの低下作用があり、オメガ3系には抗血栓作用、動脈硬化の予防、認知症の予防改善効果があります。
ただし、カラスミは塩分が多く、アラキドン酸は摂り過ぎると逆に動脈硬化や高血圧を招くので注意が必要です。
ビタミンB12と亜鉛が豊富です。ビタミンB12は悪性貧血を予防し、神経細胞内の核酸の合成を行い精神を安定させる作用があります。
近年若い世代に重要とされている亜鉛には味覚を正常に保つ作用、皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きがあります。亜鉛は体内で作り出すことはできないため、食べ物から摂取する必要があります。さらに体内で蓄えられる量は少ないので、定期的に摂取しないと亜鉛不足になります。
からすみは、栄養価や効能が優秀な食品ですが、食べ過ぎは厳禁です。それはからすみを塩漬けにして乾燥させて作るため、塩分濃度が高いからです。
塩分濃度が高い食品を多く食べ続けていると、血管や肝臓、そして腎臓に負担をかけてしまうため、高血圧や腎臓病などの原因となってしまうからです。
食べ過ぎには注意しましょう。 |